ここ上山は昔は和紙の里で、張子づくりはいませんでした。
「それはつまらん」と昭和53年から初代の木村蔵六が、昔ながらの手漉き和紙を使い手張りで様々な張子(はりこ)のお面や人形を作り始めました。
蔵六(ぞうろく)と言う名は、初代蔵六が、幕末の軍師・大村益次郎(別名 蔵六)の『物事をフェアに見、合理的に考え、かつ心はそれとは別に偏っても良いとし、田舎をひいきし、自分で決めた上下や価値などなく、自身で決める。』考えに感銘を受け、『蔵六』には『六つの宝を蔵してる』事、万年生きる吉祥の代表である亀の事もそう呼ぶことから名付けられました。
現在は息子の二代目蔵六が張子づくりを継いで、父の意思を継ぎながら、自由な発想で、今の時代や生活に合わせた張子を考えながら、こつこつと作っています。
張子というものは、昔から伝わっている方法で、型に紙を張って、乾かし、型からはずし、それに彩色して作る人形や面のことです。
大きな工程として、粘土で原型作り→石膏で型取り→型の修正→和紙を濡らし重ね乾かす→和紙の張り込み→糊付け→絵付け→仕上げ。といった工程で作られます。
当工房では、紙のみ専業の紙漉きさんに手漉きで作ってもらい、あとは型作りから完成まで、総て自分の所で手仕事でやっています。
かわいらしい干支の張り子から、不気味で面白い妖怪のお面まで様々なオリジナルの張り子があります。ここには載せられないほど作品数がありますが随時載せていきますので、ぜひご覧ください。